人生が人間に問いを発してきている。
したがって人間は、人生の意味を問い求める必要はないのである。
人間はむしろ、人生から問いかけられているものなのであって、人生に答えなければならない。
人生に責任をもって答えなくてはならない。
ヴィクトール・フランクル
『医師による魂の癒しーロゴセラピーと実存分析の位置づけー』より
人の心に興味を持ち始めて数十年が経とうとしている。
看護師として他人の人生を垣間見ながら、自分の人生に降りかかってきた出来事に粛々と向き合ってきました。
自分の困難な経験すら淡々とどこか他人事で眺めることもあったと思う。
心理学の本も色々読んではきたけれど、どれも小手先のテクニックしか書いていないか、あるいは非常に抽象的で現実味が感じられないかのどちらか。
だけどついに見つけた気がするんですよ。
フランクル心理学
私が経験的に到達した結論と実践してきた方法に極めて近い内容が書かれている。
そしてその方法は人の心を救う力があるんだとあらためて実感した。
とはいえ他の心理学を否定するわけではなく、たまたま私という人間になじむ方法だったんだろうなと思う。
勝ち気で負けず嫌い、でもハートは意外と打たれ弱い、結構めんどくさい人間に。
本当に弱っている人には本当に優しく。
そこまで弱ってないのに弱っているフリしている人には少しだけ厳しく。
心身が健康な時にも自分を鼓舞してくれる。
どんなマインドも包み込むフランクル心理学。
興味がある人は一度読んでみてほしい。
まさに今苦しくてたまらない人ならぜひ読んでみたほうがいい。
でもね、1人の人間の存在は小さくともその精神は限りなく広く深い。
本を読んですべてを理解した気になるのが一番恐ろしい。
そこだけは気を付けないといけないね。
私にしかできないことは何か?
私を必要としている人は誰か?
人生はいつも私に問いを投げかけている。